- 獣医学共用試験とは
- なぜ獣医学共用試験が必要か
- 獣医学共用試験はいつ行われるか
獣医学共用試験とは
共用試験は、学部教育において参加型臨床実習を受講する学生の質の評価と保証の前提として、医学・歯学では2005年から、薬学では6年制教育への移行を契機に2009年から開始されました。
獣医学教育の充実・改善の取組において、社会の要請に応えうる実践的な獣医師の養成のためには「参加型実習」の受講が必要となります。全国大学獣医学関係代表者協議会(全国協議会)では、参加型実習を行う学生の質の評価と保証のための方策について獣医学共用試験調査委員会を設けて調査検討し、医学・歯学・薬学の手法を参考として「獣医学共用試験」の開発を進めるべきとの答申を受け、2010年9月本協議会で準備委員会を立ち上げました。
2011年3月文部科学省「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」の取り纏めが公表され、「共用試験の導入に向けた検討」が具体的方策として提言されました。これらの流れを受けて、2011年9月、全国協議会に共用試験委員会など6つの実務委員会が設置されました。
共用試験委員会は、現在、獣医臨床教育における「診療行為に参加する学生の事前評価について社会的信頼を得る仕組み」として獣医学共用試験(veterinary common achievement test)の運営を行なうとともに、その自己評価も行なっています。
2015年7月には、共用試験を実施する母体としてNPO法人獣医系大学間獣医学教育支援機構が設置されました。共用試験は2017年2月から本格的に実施されています。
なぜ獣医学共用試験が必要か
獣医師の資格がない学生が動物病院等で動物(患畜)に接する場合には、必要不可欠な知識・技能・態度が備わっていることを動物所有者(飼育者)に示し、診療に参加することに同意してもらわなければなりません。このため、診療に参加する学生の知識・技能・態度のレベルが一定水準以上であることを保証する必要があります。
獣医学共用試験は、獣医学教育を実施している大学が、実習に臨む学生に必要な最小限の知識・技能・態度の到達レベルを公平かつ厳正に評価し、その質を動物所有者(飼育者)と社会に保証するために実施します。
獣医学共用試験はいつ行われるか
獣医学共用試験は、4年生後期終了時から及び5年生前期終了時にかけて実施されます。vetCBTではランダムに学生間で異なる問題が出題され、vetOSCEでは態度・技能が問われることから、必ずしも全国で統一的な日程を設定する必要はありません。したがって、各大学は参加型臨床実習の開講時期等それぞれの事情に応じて日程を決めています。具体的には、各学期が終了する2月から8月にかけて実施されます。やむを得ない事情で本試験を受けることができなかった学生に対する追試験や再試験の日程も別に用意されます。2020年に実施される共用試験スケジュールは次のURLをクリックしてご覧下さい。